日本中で大問題となった「てるみくらぶ」の倒産。これを教訓に旅行会社の選び方を考えなければいけません。韓国旅行や韓流ドラマをもっと楽しみたい方に「てるみくらぶの倒産を考える(韓国旅行の手配)」をお伝えします。
突然のてるみくらぶ倒産
2017年3月、格安海外旅行ツアーを販売していた「てるみくらぶ」が突然倒産しました。
通常、旅行会社にパッケージツアー、航空券、ホテルを申し込むと、旅行会社から航空会社やホテルにお金が支払われます。
てるみくらぶなど、倒産しそうな旅行会社は、航空会社やホテルに予約のみして(予約すらしていない場合も)、旅行者から支払われたお金を資金繰りなど自分の会社のために使ってしまいます。
てるみくらぶが倒産するとパッケージツアーや航空券、ホテルを申し込んでいた人は、てるみくらぶに旅行代金を支払っているにも関わらず、飛行機に乗れなかったり、ホテルに宿泊できなくなります。
「行きの飛行機のみ」、「3泊するホテルの1日目のみ」など、てるみくらぶから中途半端に支払われている場合は、現地(海外)に取り残されてしまう人もいました。
このときに消費者が航空会社やホテルにクレームを伝えても、航空会社やホテルは、てるみくらぶからお金が支払われていないため、何も責任を負う必要がありません。
現金一括キャンペーン
さらにひどいことに、てるみくらぶは「現金一括キャンペーン」をしていました。
クレジットカードで支払うと、支払われた側(てるみくらぶ)がクレジットカード会社に手数料を支払う必要があるため、「その手数料文を安くしている」と言われると「そっか、だから安いのか」と思ってしまいますが、実際にはてるみくらぶが資金繰りをするため(会社の借金を返すため)現金を集めるためのキャンペーンでした。
旅行代金の返還
通常、旅行会社は「日本旅行業協会(JATA)」の正会員になっていることが多く、万が一、日本旅行業協会(JATA)の正会員が倒産した場合、「弁済業務保証金制度」が適用され、消費者に旅行代金が弁済されます。
てるみくらぶの弁済限度額は1億2千万円。
「1億2千万円もあるのか。それなら旅行代金は全額戻ってくるよね」と思いますが、実際の消費者への被害総額は約99億円です。
計算をわかりやすくするため、被害総額100億円、弁済業務保証金1億円とした場合、被害総額の1%が返還されるということになります。
ということは、てるみくらぶに10万円の旅行代金を支払った人は、1,000円しか返還されない計算になります。
弁済業務保証金制度について(日本旅行業協会(JATA)のサイト)
一般的な旅行会社
大手の旅行会社や海外航空券を販売している会社のほとんどは、日本旅行業協会(JATA)の正会員です。
小さい旅行会社の場合は、日本旅行業協会(JATA)の正会員になっていないこともありますので、大手以外の旅行会社を選ぶときにはしっかりチェックしてください。
ただ、日本旅行業協会(JATA)の正会員でも、てるみくらぶのように倒産した場合に旅行代金が返還されないことがあります。
そのため、海外旅行など大切な旅行は、倒産の心配が限りなく少ない、大手の旅行会社をオススメします。
makoの場合
makoも同じような経験があります。海外に旅行を計画中、格安航空券を扱う旅行会社に他社と比較すると明らかに安い航空券がありました。
世間一般では有名ではありませんが、ネットではそれなりに知られた旅行会社でした。かなりお得な航空券が購入できたので、喜んでいたのですが、出発数日前になり、その旅行会社が倒産していたことを知り、旅行に行けなかったことがあります。
早めに予約しなければと思い、3ヶ月前に予約をして、出発直前まで旅行会社から、何も連絡が来なかったのを疑問に思うべきでした。
その旅行会社も日本旅行業協会(JATA)の正会員でした。さらにそれほど大きな規模の旅行会社ではなかったため、いろいろな手続きを経て、半年後に全額が返還されました。
この件以降、makoは大手の旅行会社の中でツアーや航空券を比較することにしています。