釜山はそれほどでもありませんが、ソウルの冬はかなり寒いです。マイナス10度以上になることもよくあります。
韓国旅行や韓流ドラマをもっと楽しみたい方に「韓国の暖房器具・オンドル(住まい)」をお伝えします。
日本の冬が寒い韓国人
韓国人の友達が日本の冬に遊びに来ると、「日本の家は寒い」と言います。
ソウルの冬は寒いときだとマイナス15度になり、東京や大阪とは比べ物にならないぐらいの寒さです。
日本で寒い地域には床暖房があり、家の中が暖かいのですが、それ以外の地域の家は冬には各部屋で暖房を使うことが多いですよね。
韓国にはオンドル(温突)があり、家全体が温かいのです。特にソウルではマンションに住んでいる人が多いので、一戸建てよりもオンドルの設備が整っています。
伝統的なオンドル
韓国の伝統的な家である韓家(ハノク)のオンドルは、台所のかまどで煮炊きするときに発生する煙を、部屋の床下に通し、その熱を使って部屋全体を暖めていました。
オンドルの熱は冷めにくいので、食事を作るときに発生した熱だけでも、長い間(1日中)暖めることができました。
オンドルは燃料にお金がかからない、とても効率的かつ経済的な暖房方だったのです。
このオンドルには問題もありました。
かまどに火を起こすため、薪やワラを使っていたのですが、1960年代から練炭を燃料とするオンドルが主流になりました。
そのせいで床にできたヒビ割れから、一酸化炭素が部屋に入り、寝ている間に一酸化炭素中毒死をしてしまう人が多く出たのです。
そのため、安全性を重視して、現代のオンドルに変わっていったのです。
現代のオンドル
韓家(ハノク)が減り、マンションの普及した現在では、建物の構造と安全性を考え、温水床暖房が採用されています。
床にパイプを張り巡らし、そこに温水を流します。その熱を使って床だけではなく、部屋全体を暖めているのです。
このオンドルのおかげでマイナス15度以上になるソウルでも、家の中を半そでで過ごせるほど快適な温度に設定されています。
ちょっとだけハングル
온돌(オンドl) = オンドル
한옥(ハノk) = 韓国の伝統的な家