韓国の人々に根付いている儒教の教え。年長者を敬い、家族を大切にする考えはこの儒教の教えからきています。
韓国旅行や韓流ドラマをもっと楽しみたい方に「韓国人の生活に根付く儒教」をお伝えします。
儒教の精神がある韓国人
儒教とは孔子を始祖とする思考や信仰のこと。宗教とは違います。紀元前に中国で興り、東アジア各国で2000年以上に渡り強い影響力を持っています。
五常(仁、義、礼、智、信)という徳性を拡充することにより、五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持することを教えています。
儒教の五常
仁・・・人を思いやること。孔子は仁を最高の徳目としていました。
義・・・恩に報いる。
礼・・・仁を具体的な行動として、表したもの。
智・・・学問に励む。
信・・・親睦を深める。
韓国の儒教
14世紀末から朝鮮半島を支配した朝鮮王朝(李氏朝鮮)はそれまでの仏教に代わり、儒教を政治理念に掲げました。父系社会を軸とした、上下関係の秩序で国を治めようとしたのです。この考えは1910年の日韓併合までの間、朝鮮半島では浸透していました。
女性蔑視や血縁優先などの弊害もありましたが、そういったものは徐々になくなり、「仁」だけは現代社会でも美徳とされ残っています。
日本の儒教
日本でも江戸時代以降に儒教の考えが広まりました。ただ、武家社会だった日本で強調されたのは「義」、つまり主君に対する忠誠心です。
なので「親の死に目よりも主君への忠誠を優先する」という現代社会にまで受け継がれている話しが美徳になったりします。しかし韓国人にすれば「親を疎かにするのは不届き者」とされます。
韓国の会社への忠誠心
以前の日本企業を支えた終身雇用が韓国では普及しておらず、サラリーマンになるよりも小さくてもいいから自分の会社を持つことを夢見ます。韓国人は起業精神があります。