難しそうに見える韓国語ですが、ハングル(韓国語の文字)は、一定の法則に従って構成されています。文法は日本語と似ていますので、日本人にとって理解しやすい言語です。韓国旅行や韓流ドラマをもっと楽しみたい方に「漢字(韓国語の基礎知識)」をお伝えします。

漢字を使わない韓国人

現在の韓国では、漢字がほとんど使われません。一般的に漢字が使われるのは、主に下記の3つの場所です。

新聞の見出し
名刺(表はハングル、裏は漢字、または英語)
選挙中の国会議員

漢字が読めない韓国人

現在の学校では漢字教育もありますが、日常生活では必要ないため、漢字の読み書きが苦手な人が多いです。

韓国の若者は漢字がほとんど読めません。読めても日本の小学校の低学年程度です。これもハングルだけで日常生活には支障がないので、当然と言えば当然です。

日本の統治時代には日本語が入ってきたので、年配者の中には漢字を含む、日本語がわかる人がいますが、近年ではほとんど漢字は使われなくなりました。

韓国語と日本語の漢字の違い

日本の漢字には音読みと訓読みがあり、音読みだけでも漢音、呉音、唐音、宋音の4通りがあります。

これは外国人にとっては難解極まりない仕組みです。韓国語では音読みしかありませんので、日本語に比べれば、とても簡単です。

漢字が広まらない韓国

ハングルは韓国国内だけですが、英語や漢字は世界に向けて有効です。ただ、ハングル学会というハングルを守る会のようなところがあり、英語や漢字がハングルの文化や伝統を侵害するという理由で、外国語の乱用を認めていません。

たくさんの同音異義語

韓国文化の代名詞であるハングルを守ろうとするあまり、漢字まで外来語として使わないようにしてしまいました。この結果として大量の同音異義語があらわれるという弊害が起っています。

電話帳では発音が同じ名前がいっぱい。基本的には漢字が違っても、発音が同じだとハングルでは同じになってしまいます。そのため、本当は漢字は違うけど発音が同じだから、ハングルでは同姓同名となってしまう人が続出しています。

ハングルだけだと、電話帳以外にも支障が出てしまうので、漢字教育に力を入れようという動きがありますが、いまさら漢字を覚えようとする若者は少ないのが実情です。

独自の文字

日本語でのひらがなとカタカナは日本人が独自で編み出したものですが、元々は漢字を崩していくうちに生まれた文字です。ルールはあくまで漢字ですので、日本独自の文字というのは存在しません。

こういった意味では独自の文字を持つ韓国が文化や文字に誇りを持つのもわかる気がします。